本学博士課程の呉芸舟さんと修士課程の藍晶鑫さんが企画するグループ展「凬々展」が開催中です。
風は、単なる自然界の空気の流れにとどまりません。私たちがよく知るそよ風や台風といった具体的な風に加えて、「風土」が示す土地性や文化性、「風格」が表す美学的態度、さらには感情の揺らぎや社会の変化までもが、古来より「風」という言葉で表されてきました。風は目に見えない存在でありながら、人間の感覚や生活を多様に形づくってきたのです。
凬々展(かぜかぜてん)では、油絵、版画、デザイン、写真、漆芸、デジタルメディア、映像 など多様な分野で活動する 11名の作家を招き、それぞれの立場や経験から「風」を独自に解釈し、作品として表現しました。自然の風を直接描き出したものから、文化的・感情的・社会的な象徴としての風を探求するものまで、多層的な「風」の姿が展開されます。
風が可視と不可視のあわいを行き来し、私たちの日常に最も身近でありながら見過ごされがちな存在であることを、あらためて気づかせてくれる展覧会です。
最後に、本展の実現にあたり、ご協力・ご支援いただいた皆さまに心より感謝申し上げます。
開催概要
◯会期
2025.09.20(土)ー10.19(日) ※火曜日休み
◯開場
10:00ー17:00 ※入館は閉館の15分前まで
◯会場
studio itself 秋田市新屋松美町22−24
入場無料
◯参加作家
何 其欣、河塚 彩和、桑田 早綺、胡 喩仁、胡 蘇、長手 奏汰、周 一源&張 靖、ブラネン 新那 サイデ、藍 晶鑫、馬 尚
◯展覧会ディレクター
藍 晶鑫、呉 芸舟