2023年2月18日・19日に第5回複合芸術研究科修了研究展関連イベントが開催されます。
「瀬尾夏美さんアーティストトーク+「11歳だったわたしは」読書会」
日時:2023年2月17日(金)14:00~16:00
場所:秋田公立美術大学アトリエももさだ
定員:30名(予約不要、当日直接会場へいらしてください)
主催:秋田公立美術大学卒業・修了展2023
企画:櫻井莉菜
チラシデザイン:三浦紗希
概 要
アーティストの瀬尾夏美さんのアーティストトークを実施します。災禍を受けた土地の人々と関わりながら制作をしてきた瀬尾さんのこれまでの10年と、現在取り組んでいる活動についてお聞きします。トークの後、瀬尾さんが映像作家の小森はるかさんとのユニットで、2021年から制作している作品「11歳だったわたしは」の読書会を開催します。読むこと、話すことを通じて、自分自身のこれまでを思い出したり、誰かの話を聞いたりしてみませんか?
○「11歳だったわたしは」って?
震災後の語りを記録しながら得た「11歳(小学校高学年)前後で体験したことが、その人のその後の人生に大きな影響を及ぼすのでは?」という問いから、11歳から100歳まで、各年齢につきひとりずつに「11歳の記憶」を中心にインタビューし、およそ90年の時差のある個人史が総覧できる場をつくる。世代の違うひとりひとりに、生活実感のこもった言葉で人生を語ってもらい、その語りが集まることで、変化著しかった90年あまりの日本社会の歩みを手触りのある形で現していく。
*修了展会期中、アトリエももさだの修了展イベントブースにて、小森はるか+瀬尾夏美「11歳だったわたしは」の映像を展示します。そちらも是非ご覧ください。
講師プロフィール
瀬尾夏美(せお・なつみ)
1988年、東京都足立区生まれ。土地の人びとの言葉と風景の記録を考えながら、絵や文章をつくっている。2011年、東日本大震災のボランティア活動を契機に、映像作家の小森はるかとのユニットで制作を開始。2012年から3年間、岩手県陸前高田市で暮らしながら、対話の場づくりや作品制作を行なう。2015年宮城県仙台市で、土地との協働を通した記録活動をするコレクティブ「NOOK(のおく)」を立ち上げる。現在は、東京を拠点にして“語れなさ”をテーマに各地を旅し、物語を書いている。また、ダンサーや映像作家との共同制作や、記録や福祉に関わる公共施設やNPOなどとの協働による展覧会やワークショップの企画も行なっている。参加した主な展覧会に「ヨコハマトリエンナーレ2017」(横浜美術館・横浜赤レンガ倉庫、神奈川、2017年)、「第12回恵比寿映像祭」(東京都写真美術館、東京、2020年)など。単著に「あわいゆくころ 陸前高田、震災後を生きる」(晶文社)があり、同書が第7回鉄犬ヘテロトピア文学賞を受賞。近著に「二重のまち/交代地のうた」(書肆侃侃房)、共著「10年目の手記」(生きのびるブックス)がある。
Komori Haruka + Seo Natsumi:http://komori-seo.main.jp/blog/
一般社団法人NOOK (のおく):http://nook.or.jp/hp/
*17日の午前中からイベント開始前、瀬尾さんによる修了展作品講評会も併せて実施いたします。一般の来場者の方も作品鑑賞及び講評会の見学もできますので、ご自由にご参加ください。
「アートと言葉を仕事にする。ーインディペンデントとして働くことー」
日 時:2023年2月18日(土)16時~18時
場 所:秋田公立美術大学アトリエももさだ
定 員:30名(先着順、予約不要、当日会場へ直接お越しください)
主 催:秋田公立美術大学卒業・修了展2023
企 画:櫻井莉菜
チラシデザイン:三浦紗希
概 要
インディペンデントでメディアや雑誌のライターとして活動する肥髙茉実さんとインディペンデントキュレーターであり、臨床心理士としても活動される西原珉さんとの対談を行います。世代の異なるインディペンデントとしてのこれまでの活動から、アートライティングについての考え方や取り組むようになったきっかけ、アートを言葉で表現することの可能性についてお話を伺います。2人のトークを聞いて、卒業、修了後のキャリアを広げてみませんか?
講師プロフィール
肥髙茉実
アーティスト / ライター
2018年多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業、卒業制作優秀作品賞受賞。主に文化規制や歴史改竄への関心をもとにリサーチを行い、音や写真、言葉を組み合わせたインスタレーションなどを制作する。
18年4月よりリサーチの一環として、広告や雑誌・書籍、テレビなど、領域横断的な言葉の仕事を開始。ウェブ版『美術手帖』をはじめ、『tattva』『i-D』などのカルチャーメディアを中心に企画と執筆を行う。主な展覧会に 2020年「静謐な光、游泳のかたち」(Sta.)。
西原珉(にしはらみん)
キュレ—ション、心理療法士
90年代の現代美術シーンで活動後、渡米。アートマネージメントの傍ら、ロサンゼルスでソーシャルワーカー兼臨床心理療法士として働く。心理療法を行うほか、シニア施設、DVシェルターなどでアートプロジェクトを実施。2018年日本に戻ってアートとレジリエンスに関わる活動と研究を行なっている。現在、秋田公立美術大学教授。2023年第2回東京ビエンナーレ総合ディレクターとしてビエンナーレを準備中。
「カナイさんデザイン大解剖ーイラストレーションにできること、表現とアクティビズムの越境性ー」
日 時:2023年2月19日(日)16時~18時
場 所:秋田公立美術大学アトリエももさだ
定 員:30名(先着順、予約不要、当日会場へ直接お越しください)
主 催:秋田公立美術大学卒業・修了展2023
企 画:櫻井莉菜
チラシデザイン:三浦紗希
概 要
今年度の修了展の広報物(チラシ、ポスター、バナー)を制作いただいたカナイフユキさんをお呼びして、今回の制作や普段、制作される上で考えていることをお話ししていただきます。カナイさんは個人的な体験と政治的な問題を交差させ、あらゆるクィアネスを掬いあげて提示することをモットーに活動されています。イラストレーションが好きな方はもちろん、表現の可能性を探求したい方、ぜひご参加ください!
講師プロフィール
カナイフユキ
イラストレーター・コミック作家として活動しつつ、エッセイなどのテキスト作品やそれらをまとめたzineの創作を行う。
主な仕事にケイト・ザンブレノ著『ヒロインズ』の装画、レベッカ・ブラウン著、柴田元幸訳『ゼペット』の挿絵など。自身の作品集としては『LONG WAY HOME』『ゆっくりと届く祈り』が発売中。
公式ウェブサイト:https://fuyukikanai.tumblr.com
修了展イベントに関するお問い合わせ
s218006(a)akibi.ac.jp(M2櫻井)((a)を@に置き換えてください)