須賀亮平(2016)

須賀亮平(2016)

ビジュアルアーツ専攻/2016年度卒/本学大学院進学

秋田はいい意味で美術が浸透してない開拓できる場所。

僕は北海道出身ですが、無事大学院に進むことになりました。まずまたこれから2年間秋田にお世話になれます。去年の夏に『かみこあにプロジェクト』に出展させてもらえて、そこで地域性や秋田でやることについて改めて考えることができたんです。こう言ったらあれかもしれないんですけど、秋田はいい意味で美術が浸透していない、面白い場所っていう認識になってきて、ここでもうちょっと美術をやることも面白いんじゃないかって思いました。まだまだ開拓できるのかな、と。
前から経済の仕組みみたいなことを考えていて、その延長で広告の操作性みたいなことについて考えて、普段自分が広告に操作されて、それに従うように物を買ってしまったりしてるなって思って、そういうことをテーマに選びました。自分が欲しいという気持ちの裏にそれを欲しいと思わせる操作性があるってことを、チ○チ○とおっぱいに凝縮しました。タイトルは『服従するファルス』。ファルスっていうのはギリシャ語で膨らむものっていう意味で、ペニスとは違う象徴的な男根のことをファルスと言います。精神分析の用語で欲望の元となるもののことを「対象a」と言うんですけど、それの象徴がおっぱいなんですよね。声とかおっぱいとかいろいろあるんですけど、「対象a」の一つがおっぱいで、欲望の動機がおっぱいなら、あとはチ○チ○だろうな、と思って。象徴的にチ○チ○おっぱい欲望の想起が表現できるんじゃないかなと考えて。マネキンを選んだのも広告のものっていうのがあります。実はあまり上手くいってないところがあって、本当は萎ませたりしたかったんですけど、結果膨らみっぱなしになってしまいました(笑)
卒業研究でけっこう頑張ったんですけど課題はまだまだあるなと感じてて、ここで見つけた課題をもっと深めていけたらと。と秋田でやることの意味についてももっと考えてみたいなと思っています。大学院も地域でやることの意味っていうのを勉強できる場所でもあるので。