[第58 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展]日本館展示キュレーターに秋田公立美大・服部浩之准教授が決定

2018年6月8日

昨夜(7 日)、国際交流基金は第58 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館キュレーターに、秋田公立美術大学大学院複合芸術研究科及び美術学部アーツ&ルーツ専攻の服部浩之准教授を選出したと発表しました。また、同専攻の石倉敏明准教授がプロジェクトの一員として参加いたします。

ヴェネチア・ビエンナーレは、2 年に1 度イタリア・ヴェネチア市を会場に開催される国際美術展です。1895 年の開催以来、123 年の歴史を数えます。国別参加方式をとる同美術展において、日本は1952 年より公式参加し、キュレーターは指名コンペ方式によって選出されています。今回の服部准教授がキュレーションする「宇宙の卵|Cosmo-Eggs」は、アーティスト、作曲家、人類学者、建築家、そしてキュレーターがコレクティブを形成し、人の存在や行為と地球に流れる時間の関係を考えるプロジェクトです。アーティストの下道基行氏が2015 年の沖縄・八重山諸島で出会った「津波石」を起点とし、地球に流れる長い時間、自然の力を改めて考え、生態系の一部として人間がいかにこの世界で非人間と共存していくことができるか、静かに考える場を築く展覧会となります。

【第58 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展 概要】
会期: 2019 年5 月11 日(土)~2019 年11 月24 日(日)
主催: ヴェネチア・ビエンナーレ財団
ウェブサイト(英語): http://www.labiennale.org/en/art/2019/homepage-2019

【プロフィール】
服部 浩之 (はっとり ひろゆき)
秋田公立美術大学大学院複合芸術研究科、美術学部アーツ&ルーツ専攻 准教授

インディペンデント・キュレーター。1978 年生まれ。2006 年早稲田大学大学院修了(建築学)。2009 年-2016年青森公立大学国際芸術センター青森[ACAC]学芸員。アジア圏を中心に、展覧会やプロジェクト、リサーチ活動を展開する。ACAC では、Nadegata Instant Party による「24 OUR TELEVISION」(2010 年)や、藤井光をディレクターに迎えAHA! [Achives for Human Activities!/人類の営みのためのアーカイブ]とも協働した青森市所蔵作品展「歴史の構築は無名のものたちの記憶に捧げられる」(2015 年)など、滞在制作を軸としたアーティストとのプロジェクトを多数実践。近年の共同企画に、「十和田奥入瀬芸術祭—SURVIVE:この惑星の、時間旅行へ」(十和田市現代美術館、奥入瀬エリア|2013 年)、「あいちトリエンナーレ2016—虹のキャラバンサライ」(愛知県美術館ほか|2016 年)、「アッセンブリッジ・ナゴヤ」(港まちポットラックビルほか|2016 年〜)、「ESCAPE from the SEA」(マレーシア国立美術館、APW ほか|2017 年)などがある。
石倉 敏明 (いしくら としあき)
秋田公立美術大学大学院複合芸術研究科、美術学部アーツ&ルーツ専攻 准教授

人類学者/神話学者。多摩美術大学芸術人類学研究所助手を経て、2011 年より明治大学野生の科学研究所研究員。1997 年よりダージリン、シッキム、カトマンドゥ、東北日本各地で「山の神」神話調査をおこなう。環太平洋の比較神話学や芸術人類学の研究に基づき、神話集、論考等を発表。共著・編著に『Lexicon 現代人類学』『野生めぐり 列島神話の源流をめぐる12 の旅』『人と動物の人類学』『道具の足跡』高木正勝によるCD 作品とのコラボレーションに『タイ・レイ・タイ・リオ紬記』(神話集)など。

【NPO 法人アーツセンターあきたについて】
アーツセンターあきたは、秋田公立美術大学が設置したNPO 法人です。大学と地域をつなぎ、アートとデザインを用いたプロジェクトに取り組むことで、まちに驚きと発見を生み出します。また、秋田公立美術大学から委託を受け、大学の広報を担っています。
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