新型コロナウイルス感染症に係る学長メッセージ(4/22更新)
2020年4月22日
今年の新学期は新型コロナウイルスの感染拡大により、変則的な始まりになってしまったこと、非常に残念に思います。それでも、このように多くの学生のみなさんを迎えることができたことを大変嬉しく思います。
秋田県でも、このウイルスによる患者が十数名出ており、緊急事態宣言の対象地域も全都道府県に拡大される中、本学でも授業開始が再度延期されているところです。当面は、できるだけ3つの「密」(密閉、密集、密接)を避けるよう、可能な限り遠隔授業を取り入れて授業を行いたいと思います。そのためにも、万全な体制に近づけるための準備や試行を行っているところです。
新型コロナウイルスに関しては、学生諸君のような若い人たちは感染しても軽症だという報道がありますが、若い人でも重症化し一定数以上は死亡することを念頭においてください。
また、このウイルスに対しては、うつらないこと、人にうつさないことが自分と他者の命を守るために一番大切なことです。
この未知のウイルスについて本当の専門家は、まだいません。PCR検査も感度が高くても70%ほどともいわれています。つまり検査をすり抜けた感染者が必ずいるということです。
慎重な行動が必要です。不要不急な外出を控えること、アルバイトについてもなるべく自粛し、ウイルスから身を守り他者を守るためにも、繰り返しになりますが、密閉、密集、密接をさけることが大事です。
新入生には、入学式も中止となり、残念なスタートとなりましたが、大学もできるだけ安全安心な環境で勉学が行えるよう対応を考えていますので、大学からの情報を確認するとともに連絡を密にして、安心して授業や生活を始めてください。
なお、1年生には、大学での勉学は高校までの勉強とは全く違うことを自覚してください。一見、何の役に立つか分からない授業や基礎科目は将来に必ず必要になるものです。すぐに役立つものはすぐに役にたたなくなります。それから物事を常に批判的に見て、別の見方や考え方があることを常に考えてください。そういうことがみなさんの将来を大きなものにしてくれると思っています。そして美術の実技も含めた勉強を楽しんでください。
2年生、3年生は、大学生活にも慣れてきていると思いますが、惰性に流れやすい時期です。勉学にも健康管理にも気をつけて頑張っていってください。特に3年生は来年の3月には就活が始まります。将来の自分を想像して進むべき道をじっくり考えるときです。
4年生には、大学生活最後の年になります。集中して勉強する、しなければならない最後の1年です。悔いのない大学生活を送るよう心がけてください。4年生の後半には「卒業制作」があります。大学生活の最終仕上げの作品を作り、それがこれからの社会人になってからの人生に自信を持って進んでいく力になるものです。同時に就職を考えている諸君は、就活もできるだけ頑張ってやってください。なお、首都圏や他県に行かざるを得ない場合もあるかもしれません。上記も参考に十分気をつけてください。
新型コロナウイルスの感染拡大が経済にも大きな影響を及ぼしています。出勤自粛や営業自粛の要請が出され、皆さんのご家庭の事情においても大きな変化を余儀なくされた方が多くいらっしゃると思います。大学として、新型コロナウイルスによる経済的な影響について配慮を検討しているところです。授業料や奨学金など今後の学生生活について、問題や悩みがあれば、遠慮なく大学の事務局や専攻に相談してください。
学生諸君の大学生活が実りあるものになることを祈っています。
令和2年4月22日
秋田公立美術大学 学長 霜鳥秋則