中村 優
クリエイティブ・クッキング・ワークショップ
開催日:2019年2月10日
会場: 五城目町 BABAME BASE(五城目町地域活性化支援センター)
冬編の1日目は、中村優氏のワークショップから始まった。バンコクを拠点に活動する中村氏は、料理と編集をしながら世界を旅する「台所研究家」。前半のレクチャーでは、「ばあちゃんのレシピ」など、中村氏が手掛ける食のプロジェクトを紹介した。後半のクッキングは「料理でクリエイティブになる」がテーマ。参加者たちは、記憶にまつわる感情を表現する「初恋の味」の鍋をみんなで作り、試食した。
料理人と編集者に弟子入りしてスキルを身につけた中村氏は、ある時期、ホームレスになったのをきっかけにさまざまな場所を転々とする生活を続けていた。やがてその延長で世界中を旅しながら、その土地のおいしい味を見つけ、食材のセットと冊子を箱詰めして希望者に販売する「YOU BOX」をスタートさせた。
中村氏が大好きだというのは人の「シワ」。「どういう風に笑えば、こんなにいいシワができるんだろう?」。たくさんの人と出会う中で、顔は信用の判断基準だったという。「ばばハント」という名の下、彼女は素敵なシワのあるおばあちゃんたちに会いに行くようになった。
「料理のいいところは、クリエイティブになれること」。おばあちゃんの料理には知恵があって、無駄がない。台所で一緒に料理をすると深い話が引き出せる。こうして、世界各国の「ばあちゃんのレシピ」が集められた。
秋田には、各自で食材を持ち寄り野外で鍋料理を作る「なべっこ遠足」がある。「鍋はみんなで食材を合わせておいしく料理できるいいツール。一緒に何かを作って食べると共有物や安心感が生まれて、仲良くなれる」。クッキングの時間は「なべっこ遠足大人バージョン」を実施した。
中村氏が出した鍋のお題は「初恋の味」。色や味、食感などを使い、そのときの感情を料理で表現することを課題にした。出汁は、チキン・椎茸・昆布・鮒の4種類。調味料には、タイの香辛料を含むさまざまな味覚の選択肢が用意された。
参加者たちは4つの班に分かれ、「うれし恥ずかしい初恋の思い出話」をチーム内でシェア。中でも印象的だったエピソードをプレゼンして、その気持ちを表現する鍋料理作りに挑戦した。
● いざ、クッキングの時間へ…
●個性豊かな4つの「初恋の味」
●大盛りあがりの試食タイム
●この日のBEST鍋チームはこちら