旅する地域考archive

秋田で秋田と想ったこと

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#レポート

#野口竜平

夏編 旅の足跡

「自分の旅を企画し、旅する」 個別リサーチ

 

野口 竜平

 

8/8 中間発表 #1

 

 

前夜に、小山渉君と星を観た。自分の視野に収まらない星がたくさんあり、怪奇現象も起きたりした。

スケジュールの中盤で「旅する地域考」に対する不満が噴出し、よく分からないまま相馬千秋さんに気持ちをぶつけた。「居心地の悪さは人間の関係性から生まれる」という話があったが、もっとほかにも理由はいろいろとあると思う。なぜか小学3年生の頃に行った、国会図書館の記憶が蘇ってきた。

実は、このプロジェクトが好きで、理想郷のように思っている部分があるからこそ、不満を感じてしまった。マイナスではなく、プラスになることを考えようとして、出てきたのが地図だった。

今回のプロジェクトに地図があったら、もっと変わったのかもしれない。自分が動いた軌跡を見直せたなら、すごくいい。

形式を考えながら、地図は支配のために作られていて、体験のための地図の歴史が無いことに気付いた。みちのくで使ってもらうための地図をつくりたい。自分なりの星座、星空を作るイメージで最終発表に臨みたい。

 

 

1)  図書館で昔の地図を調べる

境界の変遷、街道のでき方など。星空を見た時に星座ともリンクした。道筋を作るのではなく、点のつながりで星座を作る、無限に形を作れるところを目指したい。

 

2)  知人の移住者に会う

大和民族と蝦夷のバトルポイントでもあるので、その資料を調べたい。

 

3AKIBI(秋田公立美術大学)への興味

友人が「NPO法人アーツセンターあきた」の職員になったので、会いにいく。

 

4)中沢新一「アースダイバー」の東京タワーの一節

秋田でもタワーを見つけたが、そこに都市はなかった。あれは何だったのか調べてみたい。

 

5)ヒッチハイク

偶然性を担保しつつ、ヒッチハイクの文字などを考え、その必然性をリサーチしたい。

 

6)ゲリラパフォーマンスと、その反応によるサンプリング

自らが動くランドスケープも方法の一つとして作れないだろうか。

 

 

 

8/15中間発表#2 

「旅する地域考を旅して考える」

 

旅って何だろう、地域ってなんだろう。旅をして本当に考えることができるのか。そんなことばかり考えていた。自分は旅をして作品を作ることが多いが、旅と創作は両立していないように思える。当初はここに向き合いたいと考えていたが、それをやめて、珍しいものや興味があるものを探そう、ただ旅をしようというのが、自分の旅の定義になった。

 

旅では方法よりも態度が重要だと感じたので、他者と出会って視点を増やすことを目的とした。

能動的な自分―飛び込むこと、決断すること、反応するための自分のセンサーを更新し続けていくことなどは、割と能動的だと感じる。

同時に、偶然起こることに身を委ねて変化するという体験も、知らないことに出会えるので、その態度だけはしっかり作って、作品のことを考えずに旅をしようと決めた。

個別リサーチでは、ヒッチハイクを20回ほど行った。今回は看板も書かずに、自分の思う方向に歩き、後ろからクルマが来たときに振り返って手を挙げた。

 

 

 

旅を経てのプラン

 

作品のことを考えない

現実に向き合うということ、その体験がアウトプットになる

他者の旅をデザインする

 

プランでは、先のことを考えない・物語を想定しないということで完了している。

旅の途中でテキストを書いたら、ちょうどいいテンションだったので、アウトプットの一つにしたい。自分は「旅する地域考」のプロジェクト自体を旅のデザインだと思っている。やり方はいろいろあるだろうが、やはり地図が面白い。今回は「旅の初日にこんな地図が配られていたら…」という気持ちで最終発表を考えていこうと思う。