旅する地域考archive

秋田で秋田と想ったこと

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#レポート

#小山渉

夏編 旅の足跡

「自分の旅を企画し、旅する」 個別リサーチ

 

小山 渉

 

8/8中間発表  #1

 

神話、あるフィルターを通して世界を見ること、モニラ・アルカディリさんの「生きている人をどう霊として考えるか」という話は魅力的だった。

これまで秋田を巡り、(観光名所や有名な人など)秋田が見せたいものを見せられてきたと思った。

自分の制作では、人が生み出す幽霊というものに興味がある。幽霊というのは人間的な欲望、思い込みによる世界の見方。また、友人が教えてくれた秋田出身の国学者・平田篤胤の存在も面白いと思った。

今回は平田篤胤をもとに企画しようかと考えている。

平田はオカルト的な異端児として受け取られている面もある国学者。「幽契(ゆうけい)」というエピソードの中に、平田が本居宣長を狂信的に信奉していて、本居が亡くなった後に訪ねていき、夢の中で弟子入りするという逸話がある。彼にとってそれは夢ではなく、突飛なことを介して死後の世界を巡ったのだろう。

自分も平田に弟子入りして、死後の世界を巡る旅をしようと思っている。

死後の世界、幽霊は人が望み作り出すもの。秋田の死者はどこにいるのか。

秋田の自殺者のイメージもある。人々にとって嫌悪する場所と行ってほしい場所がある。個別リサーチでは、観光名所的な場所、あるいは逆に見せたくないものを見ながら旅したいと思っている。

 

 

 

8/15 中間発表 #2

 

平田篤胤の「幽契」を元に、平田の弟子になるための旅では、神職を志す友人からのレクチャーがひっきりなしにくる状態だった。ここで安定してはいけないと考え、おみくじの内容に基づき南へ…海へと向かう中で「平田から逸脱し、壊していくことで進められるのではないか」「平田を否定し、アップデートすることが、迷い込むことではないか」と思うようになった。

相馬千秋さんに聞いた「夢幻能」の話を調べると、本当に重なっていると思った。

今回の海での経験は、夢幻的だった。現か夢かわからないところにどう迷い込むか。

平田は、死生観を安定させることが国学に足りなかったのではと考えた。

 

・安心して死ぬこと、もしくはそれができない場合での現代の墓について考えられないか?

・当事者の言語に寄り添った、共通言語の設定はどういうことなのか?

・柳田国男との関係

・神道で考えれば、皆神とつながっている。そこにはいい加減さも感じる。