旅する地域考 2019夏編 未知の日常から、新たな問いと発見を生み出す。

旅する地域考 2019夏編 未知の日常から、新たな問いと発見を生み出す。

Tabiko News タビコウニュース

リサーチノート 04

 

「旅する地域考 辺境を掘る夏編」の実施に向けて、旅考の運営メンバーは、次の旅先となる鹿角市と小坂町を事前に訪れ、リサーチを続けています。さて、この夏は、どんな場所にみなさんをお連れするのか。どんな体験ができるのか。現地で見つけたことや、感じたことを少しずつご紹介していきます。

 

 

 

大湯環状列石に揺さぶられる

 

写したかったのは原っぱに群れる野草ではなく、弧状に配された石。

ストーンサークルとも呼ばれる有名な大湯環状列石の円形に並んだ部分は、庭の飛び石ほどのサイズ。その角の取れた石は何キロも離れた河原から運ばれたそう。約4,000年も前に、直径40メートルを超える規模で幾世代もかけて配置し、しかも、なお未完成とされる遺構は、日時計とも祭祀施設ともいうけど、自然や信仰という人智を超えたものとの関わりを表現する場であったことは確か。

日本離れした山岳風景しかり、噴き出る地熱の使い方しかり、鹿角はスケール感が印象深い。

文・写真/小熊隆博(ファシリテーター)

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