夏編レポート DAY10
2019.8.10
ついに始まった「旅する地域考 辺境を掘る夏編」。現場に同行しているスタッフがその様子をレポートします。
旅のおわり
10日間に及ぶ旅のファイナル。どんな旅でも、その終わりはセンチメンタルな雰囲気が漂うものですが、この旅も例外ではありません。そもそもセンチメンタルという言葉が一般に流布されるようになったきっかけは18世紀イギリスの作家ローレンス・スタンによる小説『センチメンタル・ジャーニー』だとされています。これまでの旅行記と違い、いく先々の景観、街並みは完全黙殺して、ただただひたすら人々の心の移ろいを描いた小説です。今回の我々の旅も、世界各地からメンターが集まり、全国から参加者が集まり、さらに秋田、鹿角という場所をベースとし、地域のいろいろな人々との出会いがありました。そこでは小さくとも心を揺さぶる幾つかのかけがえのない交流があり、最初から最後まで、まさに「ザ・センチメンタル・ジャーニー」だったのです。
が、しかし、ローレンス・スタンによるセンチメンタルな描写が、実は冷静な、いや、ときに冷徹な社会への眼差しから生まれているように、センチメントな表層の奥で、過酷な本当の創作の旅はここから始まるのです。
2019.8.10旅程
9:00|Bar & Stay yuzaka 全体ミーティング
10:00|Bar & Stay yuzaka 準備・設営
13:00|Bar & Stay yuzaka+大湯エリア 最終プレゼンテーション
19:00|Bar & Stay yuzaka 打ち上げ
文/石山友美(メンター) 写真/船橋陽馬