ヤマハゲ






『ヤマハゲ』は家内安全、無病息災、子どもの健康と成長を願う小正月行事。秋田県 には男鹿の『ナマハゲ』と似たこのような伝統的な行事は40ケ所以上もあります。『 ヤマハゲ』も何ケ所かにあり、数百年もの伝統を守って行われている所もあります。



『きゃで』作りも大事な仕事


慣れた手つきで作業を進める
新屋地区の『ヤマハゲ』は、当時の新屋南青年会の人たちが秋田市西部公民館の協力のもと、下浜羽川の『ヤマハゲ』を参考にして11年前に始められました。何もないところからの出発でしたから『ヤマハゲ』が体にまきつける『きゃで』の作り方も教えてもらわなければなりませんでした。その後、ヤマハゲ実行委員会が設立され、現在ではこの実行委員会が主体となって行事を行っています。



神妙な面もちでお祓いを受ける


お面も『きゃで』もお祓いを・・・


さて、出発だ!


『ヤマハゲ』勢揃い
毎年、1月15日の夜、町内の家々に出向き『泣ぐ子はいねがー』、『言うごど聞が ね子はいねがー』、『ウォー、ウォー』と荒々しく叫びながらまわって歩きます。訪 問対象は新屋南部四町内(沖田町、南団地、田尻沢、高美町)に住んでいる小学生以 下の子どもさんがいる家庭です。稲わらで編む『きゃで』は、約10メートルの長さが 必要で、毎年、実行委員会の有志10人ほどの人が集まり作っています。



『ヤマハゲ』と仲良し?


お母さん!怖い〜!
1月15日当日、新屋の日吉神社で実行委員会の人たちがお祓いを受け、お札をいただき ます。そのあと『きゃで』を身に巻き付け、鬼の面をつけます。手には出刃包丁(本 物ではない)を持ち、準備します。この鬼は面をつけた瞬間から『ヤマハゲ』になり きるようです。あたりが暗くなり、雪がしんしんと降る頃、四町内を二手に別れて訪 問先の家々をまわります。『ヤマハゲ』が来ると、ほとんどの子どもは怖がって『い い子になります』と泣きながら両親のそばから離れません。家々ではお酒を用意し、 また、家族には神社からのお祓いを受けたお札を渡していきます。訪問先の家では、 落ちた『きゃで』のわらはご利益があるというので大事に次の年までとっておくそう です。



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